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10月30日 UP
宗派:真言律宗 開山:忍性菩薩 開基:北条重時
十三世紀半ば僧正栄が深沢里に阿弥陀如来像を本尊として一寺の建立を思い立ちました。しかし完成を見ず、1258年、正栄は没し、寺は荒れるままに放置されていました。それを知った北条重時が再興を図りましたが、寺地が狭いため移建の地を忍性に相談しました。忍性は地獄谷とよばれていた現在の地を選び、重時はすぐ移転・再興にとりかかりました。しかし重時は途中で世を去り、父の意思を継いだ長時・義時兄弟が完成させました。その後、忍性が開山として招かれ、七堂伽藍に多くの支院を備えた大寺院としました。忍性は境内に施薬院(無料の診療所)、悲田院(今の孤児院・養老院に当たる)、療病院など貧民病者の救済施設を多く創設しました。人間だけでなく、馬の病院である坂ノ下馬病屋を設置するなど幅広い活躍をしめしました。忍性は生涯を通じ慈善救済事業を実践し、人々から医王如来と崇められていました。度重なる戦災・天災によりこれらの施設はみな滅び、現在は救済事業に使ったと伝えられる大きな石の薬鉢と茶臼が残るにすぎません。現在の境内には正面に本堂、右側に宝物館の転法輪殿、大師堂、左側が客殿が建ち、転法輪殿前には八重と一重を咲き分ける御車返しと呼ばれる桜があります。寺の裏口から小学校の脇を通り、背後の山腹に行くと奥の院になります。ここには開山忍性菩薩の御廟が建っています。高さ3メートルを超える大きな五輪塔で、釈迦の誕生日である4月8日のみ拝観できます。転法輪殿には十大弟子、釈迦如来坐像など鎌倉時代より伝わる仏像の他、古文書などを収蔵しています。本尊の釈迦如来立像は、衣紋や頭髪に特徴を備えた清涼寺式釈迦如来とよばれる様式で、4月7・8・9日に御開帳します。この間、参拝者には、甘茶の接待や、本堂で護摩法要も行なわれます。
住所 | 鎌倉市極楽寺3-6-7 |
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アクセス | 江ノ電極楽寺駅より2分 長谷駅より12分 |
連絡先 | 0467-22-3402 |
営業時間 | 9:00〜16:00 |
定休日 | 4/25~5/25、10/25~11/25の火・木・土・日曜日のみ拝観可(但、雨天休館) |
料金 | 無料(境内のみ)※宝物館(転法輪殿)300円 |