長谷の雪景色
2014年の2月は2週にわたり大雪吹雪となりました。
昨年の、成人式の日も大雪となり大変だと思っていましたが
それを上回る天候となりました。
吹き荒ぶ雪はみるみるうちに積もり、交通手段は完全にストップ。
目の前は真っ白でここが鎌倉とは思えないほど。
2週にわたる大量の雪かきにもかかわらず、長谷の人々は熱心に雪かきを
する姿に感服。通行人の足元の安全を確保するために一生懸命でした。

ようやく雪も溶け始め、梅の花もほころびをみせつつあります。
春の訪れが待ち遠しいこの頃です。
鎌倉すざく 鈴木
主馬盛久
平成二十六年 甲午。 おめでとうございます。
つつがなく新年を迎えることができました。
午年。 鎌倉を巡る馬の話は数あれど、
長谷でウマと言えば、主馬盛久。です。よ。ね。
江戸時代には長谷小路、鎌倉時代には武蔵小路と呼ばれた
由比ガ浜通りに頚座があります。
掲示もされていて、ご存知の方も多いと思いますが、敢て此処で…。
その父主馬盛国は泣く子も黙った清盛の右腕。
涙なくしては帰れない能演目の盛久。
八百年余り前、処刑前夜に観世音菩薩の霊夢を被った盛久。
図らずも観音様をお奉りする長谷寺に続くこの場所で、
処刑のその時、盛久持参の金泥の経に光が差し、
太刀取りの目が眩み、太刀が二つに折れるという奇跡が起きました。
頼朝はこの話を聞き、更に同じ時、同じ霊夢を受けたことが解り、
これもお導き。と信じ盛久を許すのでした。
なんと…美しい。
小さな名所も数ある長谷。
普段は、何気な~く通り過ぎてしまいますが、
この奇跡も満更大袈裟でもなさそうな気がする程夕日が美しく、
夏には貴重な涼しい木陰もできるところ。
(…面前での幾多の泥酔徘徊をお許しください)
此処を通りかかったら、遠い軌跡に思いを馳せ、
出来ればあやかりたいです。
午は、南、昼、盛夏を象徴する。そうです。
皆様のこの一年が万事ウマくいき、
明るく元気にすごせますように。

写真と文:泳休 モリオカカオリ
『輪』
もうすぐ年の瀬です。個人的な話になりますが、今年一年楽しく平和に過ごす事ができました。
…が、思えば苦労してオープンしたお店です、三年目になり自分自身少しホッとして
しまったことを今となっては悔やまれます。
この思いを胸に、新年への更なる向上心を決意し
除夜の鐘を、突き響かせたいです。
(長谷寺 除夜会)※先着順108名に整理券配布
来年は自分自身の事もそうですが、長谷の町、鎌倉の町の『輪』の中で、
おもてなしの心を忘れず、しっかりとつないで行きたいと思います。
クリスマスローズ
先日、花市場で鉢物生産者が来られてのクリスマスローズ展示即売のイベントへ行ってきました。

一般的にクリスマスローズと呼ばれているものは、実はヘレボルス(英名)のキンポウゲ科に属するお花なのです。
「クリスマスローズ」という呼称は、「ヘレボルス・ニゲル」という白い花の品種だけを指した呼称であり、その由来は、クリスマスの頃に開花するためだとも言われています。

鉢植えとして育てるポイントは、開花期が12月~4月頃なので、この時期は日当たりの良い東側から南側で管理します。
一方、夏の暑さにはやや弱いので、花が終わった夏場は涼しい北側に移動してやるか、
やや半日陰となる落葉樹などの木陰に避難させるのが望ましいです。
最近は、原種である「ニゲル」と雄雌交配(掛け合わせた)させた、ハイブリッド交配種が人気で、
花茎や葉っぱが珍しくて面白いものも多いようです。
株を丈夫にしてから流通させるので、見栄えがするのも特徴です。

ヴェルデ 河田
長谷時間
★ライトアップ
今、鎌倉は行楽シーズンです。この時期、一日の締めくくりを長谷寺で過ごしてみてください。きっと満足のできる一時が過ごせます。
長谷寺では12月8日(日)まで毎日夕暮れから、境内にあざやかに色づいた紅葉のライトアップをしています。昼間とは異なった光景です。
夕闇の中、照らし出された紅葉はあまりに美しく、幻想的なその世界に思わず目を奪われ、色づく葉にそっと手を伸ばしてしまいます。

また、池の水面に映る紅葉はさらに優しく、原色との調和は見た者を圧倒し言葉を失います。

幻想的な色でライトアップされた観音堂も、また格別です。

秋の夜の美、是非、足をお運びください。ゆっくりと回れる平日がお勧めです。
山源
長谷落語
昨年の6月から2ヶ月に1度、長谷で落語が行なわれています。
会場は「鎌倉すざく炭格子館」。50人ぐらいが何とか入れる狭い臨時寄席ですが、竹炭のお店ながらの黒を基調とした佇まい。
演者と客席がとても近く迫力満点で、寄席をするにはいい雰囲気が漂っています。

毎回メインの噺手は、立川正志師匠。あの故立川談志のお弟子さんで、2008年真打に昇進。芸にも体型にもどんどん脂がのってきているところです(笑)。人情話を得意とし、こっけい話や怪談話と毎回変化に富んだ内容で、なじみ客も飽きさせない落語をいつも楽しんでいます。前座には若手噺家さんも登場、とってもお得な週末の2時間。

長谷でもこんな形で落語が楽しめる、これも一つの「長谷時間」。
次回は11月30日(土)19:00より。今からワクワクしています。
雷神堂 泰
山の音
長谷の甘縄神明宮(以下、甘縄神社)は、川端康成の小説『山の音』の主人公宅の、
裏山にある神社として描かれていることで知られています。
川端邸が甘縄神社の鳥居脇にあることも含めて、観光案内のひとつとして語られるエピソードです。
「八月の十日前だが、虫が鳴いている。
木の葉から木の葉へ夜露の落ちるらしい音も聞こえる。
そうして、ふと信吾に山の音が聞こえた。」
「鎌倉のいわゆる谷の奥で、波が聞こえる夜もあるから、
信吾は海の音かと疑ったが、やはり山の音だった。」
(川端康成『山の音』より引用)
小説を読めば、甘縄神社周辺の実際のロケーションと物語の風景がオーバーラップして、
川端康成氏が過ごした時代の鎌倉長谷での暮らしが感じられます。

境内の木陰のベンチに腰掛ければ、小説の中の風景の中に居るようです。
『山の音』は映画にもなっています。小説とは内容にいくらか違いがあります。
私個人としては映画の結末の方が好みです。

監督 成瀬巳喜男、出演者 原節子、山村聡、 上原謙
余談ですが、
甘縄神明宮の境内にある「長谷公会堂」。
川端康成氏がおいでのころ、この公会堂の看板を書いてくださったそうです。
現在は川端先生直筆の看板は取り外され、甘縄神社内で大切に保管しているそうです。
ノーベル文学賞作家の長谷での日常が感じられるエピソードですね。

長谷公会堂。地域の会合などに利用されています。
第20回かまくら「長谷の市」
5月19日に行なわれた第20回かまくら「長谷の市」。
当初、天候があやぶまれましたが、ふたを開ければ、さわやかな初夏の晴れ間。
長谷寺会場・光則寺朝市会場、今回初のファミリーマートでのフリーマーケット会場、
どの会場も多くの人々で賑わいました。

加えて、14回から始まったスタンプラリーも今回で7回目を迎え、過去最高の景品数が集まり、
そして過去最高の完走者がありました。
お買い物あり、ステージパフォーマンスあり、ゲームありの、一日を充分に楽しめる「長谷の市」。
次回はぜひ、あなたも参加してみてはいかがですか。
雷神堂 泰
これからの長谷を頼んだよ!

5月19日(日)は第20回「長谷の市」だった。
長谷駅前にある早川薬局の駐車場を借り、朝8時半頃からスタンプラリーの宣伝、
リーフレット渡しをしていた。
ちょうど9時半ころのことだった。2人の小学生の女の子が、
息を弾ませながら駆けてきて「おじさん、あとここ。どこにあるの?」
と持っていたリーフレットの地図の御霊神社を指さして聞く。笑顔が輝いている。
見るとすでに7個のスタンプが押してある。もう一つで「あがり」だ。
「ああ、スタンプラリーをやってくれているんだね、ありがとう。ゴリョウ神社だね。
そこの踏切を渡って右の道を線路沿いに行くとあるよ。気をつけてね、いってらっしゃい」
ああ、子供はいいなあ。ピチピチと生命が躍動している。まぶしいくらいだ。
まさに子供は未来だ、と実感する。
「これからの長谷を頼んだよ!」思わず心のなかで叫んでいた。
(仁)
さくら縁日の義援金を渡しました!
先日のさくら縁日で来場者の方々から集めさせてもらった義援金を、
未来・連福プロジェクトの代表の齊藤さんに手渡しました。

未来・連福プロジェクトでは、福島の原発事故による
放射線の高線量地域に暮らさざるを得ない子供達を、
保養という形で鎌倉に呼ぶ活動をしています。
福島では放射線を気にせず外に出たり、
土に触れたり、水に入ったりすることはできません。
私も震災後に福島の小学校に行きましたが、真夏でも校庭に出るときには、
帽子、マスク、長袖、長ズポンというルールでした。
そんな子供達に短い間でも思いっきり遊んでもらおうという取り組みです。

鎌倉で待っているだけでは来てもらえないと、
齊藤さん達は福島県浪江町に足を運び、地元教育委員会とも相談し、
地元広報にもその取り組みを掲載してもらって、
この3月29・30・31日に浪江町から49人の親子さん達と、
神奈川とその近県で避難生活をしている
50人の親子さん達を鎌倉に呼ぶことができました。
建長寺で2泊3日の鎌倉旅行が実現し、旅の間には鶴岡八幡宮、
大仏様、江の島や水族館等を周ったそうです。
そして第二回が7月28・29・30・31日に予定されています。
今後の活躍に期待するとともに、福島のこと東北のことを忘れずにいたいと思います。
先住民族のクラフトショップmiddles 柴田信之