鎌倉文学館 と かこさとし
2012年1月26日
鎌倉文学館は、長谷にある観光名所のひとつです。
鎌倉ゆかりの文豪達の展示品を見るだけでなく、
その広い敷地や、大きな建物の中に入るだけでも
特別な気分になれます。
旧前田侯爵家別邸として明治期に建てられ、
昭和11年に西洋風に改築された鎌倉を代表する洋館で、
古き良き品格が漂う、
ある意味、時空を超えたかの様な趣の建物です。
「かこ さとしの世界」という特別展が昨年、
この鎌倉文学館で行われました。
有名な絵本作家である、かこさとし氏の作品原画、
資料等が数多く展示され、素晴らしい内容でした。
かこ氏の描く、可愛らしい絵本の奥にある膨大な研究量、
そして哲学。
誰にでもわかり易く、子供から大人まで楽しめる絵本でありながら、
そこに広がる世界は、人が生きる上で大切な何かを教えてくれます。
まさに「微に入り細にわたる」仕事ぶりに感銘を受けました。
「だるまちゃん と てんぐちゃん」等の作品は、
多くの人が幼い頃に手にしたのではないでしょうか。
大人になって、今一度読んでみるのも興味深いものです。
この様な良質な展示会を鎌倉文学館という空間が、
より一層、味わい深いものにしてくれていたとも感じます。
古い洋館の中に流れる重厚感の中で、
ゆっくりと時間を過ごすのが何よりの魅力です。
これからの鎌倉文学館の展示会やイベントにも大いに期待できます。
そしてここ長谷も、更に奥深く魅力的な町になれば良いな、
と思うのであります。
むつ富 H・N